『どうも、うちの利用者さん受け身の方や何となくやっている方が多いんです』
そのような相談を聞くことがあります。

体操中、利用者さんの意識は自身の身体に向いていますでしょうか?
ひょっとしたら、自身の身体よりも指導するスタッフへ意識が向いている‥かもしれません。

体操の内容を説明して指導します。
例)
●では、膝の曲げ伸ばしをしましょう。背筋を伸ばして座ります。
●ゆっくりと右の脚の膝を伸ばしてみましょう。
●はい、太もも周りが張っていますよね~
●こうすると、太ももの筋肉がついて転倒予防になりますよ。

こういう内容を伝えているとして。
これだと、利用者様の意識はまだ自身の身体へは不充分。

体操だけではないのですが、人って自分事だと思えば、積極的になれたり、より意欲や関心を持って取り組めます。

『これを行うと、転倒予防できますよ~~』と
『これを行うと、杖なしでカラオケ教室まで通えるようになりますよ~~』だと、どちらが自分事として受け止めていただけます?

身体への関心も一緒。
『背筋を伸ばして座りましょう』と
『こうして背筋を伸ばして座る事で、この後の太ももの体操、凄く効きますよ。』
『では、少し背中丸くして膝を伸ばしてみましょう、次は背筋を伸ばして膝を伸ばしてみましょう、どちらが太ももが効いている感じしますか?』
どちらが、自身の身体に意識して取り組んで頂けますか?
やる内容を伝えるのは勿論ですが、それをいかに利用者様が自分の意志で行って頂くか。
利用者様が自身の身体を感じられるような声かけや進め方が重要です。

【杖なしでカラオケ教室‥】は自分の生活を感じる様な声掛けですよね。
身体へも同じような切り口でアプローチしてみてはいかがでしょうか?

そのアプローチをするためには、体操内容は基本的なもので充分。
●身体の仕組み(筋肉や関節)を知る
(なぜ背筋を伸ばすと太ももの体操が凄き効くのかが分かる、など)
●高齢者の心と身体の特性を知る
(感覚器の特性や理解度、姿勢や身体のリスクを知って、声掛けの方法を学ぶ、など)
この2つを知ると自身の身体に関心を持って積極的に体操に取り組める‥そんな指導が出来るようになります。

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