人がある行動を起こすときの動機づけの理論があります。

【自己決定理論】(Deci&Ryan 2002)をある2つの行動に紐づけて考えてみました。

まず【自己決定理論】について整理

最初に大きく分けて2つの動機づけの種類があります
①内発的動機付け…その行動自体が目的となっている
②外発的動機付け…その行動がある目的の手段となっている

更に外発的動機付けを4段階に分けます。
②-1内的調整…その行動に価値を感じる、やりたいと思う
②-2同一化的調整…自分・将来にとって必要だから行う
②-3取り入れ的調整…不安や義務を感じたり、自己を保つため
②-4外的調整…人から言われて、やらないと叱られるから

①が自発的・自律的で②-4が最も他発的・他律的となります。

では、運動教室の参加者を例にとってみます。

②-4 外的調整
【包括支援センターの方から行くように言われたから】【娘からこのままじゃ歩けなくなるよ!ときつくいわれて】

②-3 取り入れ的調整【最近、足腰弱くなって心配だから】【○○さんがやっていて、私も】

②-2 同一化的調整【趣味の旅行の為に必要だから】【将来も健康でいたいから】

②-1 内的調整【この体操やると自分の身体が良くなるのが分かる】【これは私にとって必要だ】

① 内発的動機付け【この体操をやる事が楽しい】【この体操をやりたいと身体が欲する】

 

コロナの状況に照らし合わせると

②-3 【外に出られなくて体力落ちた】
それを今後教室提供できる機会となった時に、ただ体操を教えるのではなくて

②-2 『再び○○できるようになるためにこの体操は必要、体操のこのポイントが大事ね』と自分にとっての必要性を認識させ、

②-1 『これなら家でも出来て自分の身体良くなるのが分かる』『万が一今回のような状況になってもこれは私には必要で欠かせない』と今回のような危機的状況の中でも出来るという価値を感じてもらう

①『毎日家でやろう』『朝起きた時にこれすると、家でも運動した感じになって気持ちいい!』

このように動機づけできるような指導(健康教育)がこれからの介護予防には必要だと思われます。

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