『血圧どうでしたか』『体の調子はいかがですか』
測定や問診を終わった参加者に質問するシーンありますよね。
この何気ない質問が参加者にとってはとても大切です。

・先ほど図った血圧がどの数値だったか思い出そうとする
・もし分からなければ、記入した用紙を見て探し出そうとする
・今日はいつもより高かったかな~?なんか今日は○○重たいかな?今日もいつもと一緒だ!など、ご自身への身体に意識を向けるきっかけとなる。
・話しかけられて答えることでコミュニケーションのきっかけとなる

体操を指導していると、【注意力や身体への意識があまりなさそうだなあ】という参加者がいらっしゃいます。

(きちんと聞こえている、指示が耳に入っているという前提で)
●『座る位置は椅子の座面の半分よりやや前側ですよ』とお伝えして実演で横から見せたとしても、奥深く座ったままの方

自分が今どの位置に座っているのかに意識が向かない
自分は大丈夫、だと思っている
視野が狭いので、後ろ側の情報が入っていない

●『私は動きませんので、ご自身の気持ちよく動けるところまで伸ばしてみましょう、どうぞ』と指示したが、動こうとしない、
周りが動いているのを見てその周りと同じところまで伸ばそうとする(明らかにその人の可動域からするとしんどそうなところまで)

説明を聞いているが、耳に音として入ったレベルでその内容の理解までつながっていない。
(=耳から入ったことに対してどこまで注意力高くキャッチできているか)
身体への意識よりも、目から入る情報に合わせて(模倣して)動いてしまっているだけ。

なので、教室始まる前に注意力や身体への意識を高める準備のアプローチとしての何気ない質問。
【自身で考える】【思い出そうとする】【身体の声を聴く】
そこから、
【今日は頑張ろう!】【今日は○○はちょっと控えよう】などと自身で決める。

こちらからは
●答えをすぐに出さず『○○でしたよね?』などとの誘導しない
●ちょっと考えたり、情報を探そうとした時も待つ(ここですよなどと書いている所をすぐに見せたりせずに)
●そして出てきた答えから共感したり、そこからどうするかを考えてもらうような声掛け。
『そうですか、高かったんですね』『その位置はちょっと後ろでしたね』
『じゃあ今日は上半身の運動ありますけれどどうしましょう?』

ついつい、その方の為やその方が悩んでいるみたいだから…と口を出したくなるのですが。
その問いかけ・質問の目的は?を踏まえてのその後のこちらのアプローチを考えたいですね。